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2度目の富士山へ その2(完)~高山病発症?2度目の山頂危うし? [ハイキング]

ようやく眠りに就いたと思ったのですがトイレで目が覚めました、すると体に異変が…

先ずは発熱、そして酷い頭痛、更に胸ヤケの様な症状も…最悪です、ここまで来たのに…しかしここは冷静な分析が必要です。

先ず発熱については一昨日の日中に済ませたお手洗いの大きい方に昨日は一度も行っていないので排出する事で体温低下する筈、胸ヤケについては普段野菜と一緒に食べ胃への負担を低減しているのですがイキナリ空きっ腹にカレーを食べたのでこれは発生して当然、お手洗いで大きい方を済ませると体温は低下し腸で胃が圧迫されていたのが幾分開放されたのか胸ヤケは多少低減されましたが問題なのは頭痛です。

もうこれは完全に高山病の症状でしょう、何せここは標高3,460mですから空気が薄いのは当然です。

良くバファリン等を服用すれば…と言われますが、これはご法度で脳で酸素が不足していると言う危険信号(頭痛)をシャットしてしまうのでより重症になっても本人は気が付かないと言う最悪パターンになってしまいます。

高山病になるともはや先には進めず高度を下げる(酸素濃度を上げる)しか方法は無く、携帯酸素も気休め程度らしいので、チェックメイトです。

ここでガイドさんが仰っていた「息を吐く事に注力」を思い出し、寝床に戻って出来るだけ深呼吸でローソクの灯を消すイメージで長く息を吐きながら寝落ち…

次に目覚めたのは起床時刻の約1時間前、ただ単に寝不足だったのか就寝前の対策が効いたのかは分かりませんが体調は万全に戻っていました、「良し、これなら行ける…」と用意していた防寒着をザックから取り出して身に包み集合場所へ。

この時点でトップスはインナー、長袖Tシャツに追加してユニク〇製フリース、北顔のブルゾン+ネックウォーマー+バイク用ウインターグローブ、ボトムスはそのままです。

山小屋で朝ごはんが配給されましたが、流石に起きて直ぐでしかも重く感じるご飯はムリとザックの中に…

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念の為ガイドさんにこの出来事をお伝えし、ガイドさんも「私から見ても全然普通通りに見えますよ、でもそう言うのは伝えて頂いた方が何か有った時に対処出来るので嬉しいですね。」と仰ってくださいました。

出発時刻となったのでオデコに付けたヘッドライトを点け九合目を後にし山頂を目指して登り始めます。

昨日と違い冷たい風が吹きつけます、風で舞い上がった火山灰を強制的に食べさせられるので口の中がジャリジャリします。^^;

九合五勺で有る胸突山荘さんへ到着しました、金剛杖への焼印はここが最後になります。

ただこの時は焼印をしていなかったので、帰りにしてもらいました。

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九合五勺の標高は3,590m、山頂まで550mと有るように標高差約150mを550mで駆け上がる急勾配が待ち受けています。

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気になっていた体調は全く問題無く、無事に山頂へ到着しそのまま剣ヶ峰へ…

気温は1℃、剣ヶ峰への最後の坂で有る通称「馬の背」では凄まじい強風が吹き荒れ何かに掴まらないと進めない程でした。

そして遂に2回目の挑戦にして日本最高峰3,776mの剣ヶ峰に到着、今までの疲れが全て吹き飛ぶ程の嬉しさで一杯でした。

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そしてご来光、前回は山頂を目前にして見た御来光でしたが今回は日本最高峰 剣ヶ峰の3,776mから見る太陽が雲の切れ間から覗き、横や上を見上げても有るのは雲だけでまるで雲の国に居るかのような錯覚にさえ陥りました。

少し寒さを感じていたのでダウンジャケットを着ようかとも思ったのですが、ご来光を見届けた後直ぐに剣ヶ峰から降りる事、山頂の山小屋が開いている事も有り結局そのままの恰好でいました。

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噴火口を見ると万年雪も散見されます、出来ればこのまま永い眠りに就いていつまでも美しい姿を維持して欲しいのですが富士山って休火山なのですよね。

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今度は馬の背を降りていきますが、先ほどより更に風は強まり正に暴風と言う言葉がピッタリ、台風時でもこんな凄まじい風に遭遇した事が無いので障害物の全くない吹きっ晒し所ではホントに体が飛ばされそうに感じました。

浅間大社で金剛杖に山頂の刻印をしてもらってコンプリート確定、そう最後は焼印では無く刻印なのです。

刻印の位置は帰路に九合五勺で焼印をしてもらうので、1マス空けた場所にして頂きました。

刻印は問題有りませんが焼印は雨天で金剛杖が濡れていると焼ゴテが割れてしまう可能性が有り常にしてもらえるものでは無いので、登った記念に押してもらうと良いと思います。(お値段は300円、吉田口の方では500円と言う所も有ります。)

帰りも同じルート、九合五勺で最後の焼印をしてもらい金剛杖コンプリート、金剛杖1,500+焼印・刻印300×6=3,300の課金でした。

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山小屋毎に休憩しながら登りでの苦労話なんかに花を咲かせて楽しく下山、途中またレジェンドと呼ばれる方に遭遇。

残念ながら撮影は叶いませんでしたが、69歳の息子さんが御年98歳の親御さんをアシストしながら富士山への登山、今回は10泊11日の予定で臨まれるそうです。

ミスター富士山と言い、この親子さんと言い、富士山の魅力って老若男女問わず惹き付ける物が有りますね。

無事に五合目まで戻って来れました、六合目で一名リタイヤされた以外のアコモを含め10名は登頂成功と吉田口の時より登頂率は高かったです。

又、今回のガイドさんは大当たりで前回と違いとてもキメ細かいサポートでとてもフレンドリー、他のガイドさんからの評判も良いそうで若しまた富士山に登る機会が有ったら是非この方のガイドで登りたいと思うほどでした。

シャトルバスで五合目から往路で着替えをした温泉施設まで向かい、ここで汗を流し昼食バイキング、そして山頂に有った浅間大社の総本山へ立ち寄るとの事で参拝させて頂きました。

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バスに乗り込み新宿で下車、乗り換えを幾度かして帰る訳ですが、平日の夕方ラッシュアワーにモロ被り…全く着座出来ず、座れたのは降車駅の3つ手前からと有る意味今日最後の苦行はこれだったのか?と思うほどでした。^^;

昨年、富士山登山をして折角馬鹿から脱却で来たのにまた馬鹿に戻ってしまいました、だって江戸時代から「富士山に一度も登らぬ馬鹿、二度登る馬鹿」と言われているそうですから…

自宅へ無事に帰還し簡単な片付けとお風呂に入って就寝、今日の朝ホントに日本最高峰 剣ヶ峰に行ったのかなぁ~と思いながら眠りに就きました。

今回はハイキングのアプリを起動しておいたので結果が出ました。

距離9.21km、所要時間13時間1分、通算登り勾配1,412m、同下り勾配1,404mとなりました。

グラフを見てちょこっと盛り上がっている所が剣ヶ峰です。

距離や勾配だけを見ると子の権現の時よりイージーなイメージが有りますが、標高が有る分空気が薄くその環境下を歩かねばならない事と軽石のような溶岩で時には足が埋もれたりと歩き辛い事、ツアーなので自らのペースで休憩出来ない等、難易度は子の権現時の比では有りません。

子の権現と言えば「無事に剣ヶ峰へ行って戻って来られますように。」とお願いしましたが、願いが叶って良かったです。

バスを降りて駅へ向かう時も足は全然平気でしたし、最寄駅から家へ戻る際も疲労は有ったものの足が痛くなる事は有りませんでした。

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埼玉県の足腰の神様である子ノ権現 天龍寺と群馬県の山の神様 赤城神社のお守りもしっかり効きました、勿論今年も富士山保全協力金を納めました、世界遺産認定から10年と言う節目の年のようです。

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これで昨年、富士山へ置いて来た宿題を終える事が出来ましたので、3度目の富士山登山は今のところ無いかな?

それとポール、ん~やはり有った方が良いですね富士山なら金剛杖を売っているし焼印の楽しみが有りますが、それ以外の山は有りませんから購入を検討したい所です。

又、地元の?埼玉県にはたくさんの山が有り行ってみたい所が多いですし、数百メートルの低山なら気楽に行けるので暑さのマシな日や標高の有る山は涼しくなったら行こうかと思っています。
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